事務所ブログ

2014年4月23日 水曜日

三審制に関する実務の感覚


 日本の民事裁判は三審制がとられており、地裁・高裁・最高裁(第一審が簡易裁判所であれば簡裁・地裁・高裁)と3度争えると学校で学ばれたと思います。

 もっとも、実務的な感覚からすると、実際に最高裁まで判断が持ちこされる事案は少ないといえます。
  しかも、最高裁で弁論が開かれ実質的な審理がなされる事案はさらに少なくなります。

 したがって、判決で白黒つける場合には、実質的には高裁までが勝負といってよいかと思います。

 次に民事事件の一審と控訴審についてですが、一審判決に不服がある当事者は高裁(地裁)に控訴することができます。

 控訴した側は、控訴状を提出するとともに、控訴状に具体的な記載がないときは控訴提起後50日以内に控訴理由書を提出しなければなりません。
 一方、控訴された側は、答弁書を提出することになります。

 実務的な感覚からすると、控訴しても、控訴審の第一回期日で控訴状、控訴理由書、答弁書が陳述され、弁論が終結される場合、一審の判断を維持する判断(控訴棄却判決)がなされる傾向が強いといえます。

 それは、控訴審といっても、一から審理をやり直すわけではなく、一審の記録や控訴後に提出された主張書面、証拠を踏まえて一審判決の内容を精査しても事実認定等に誤りがないという心証を高裁の裁判所が抱くからです。

 その場合、新たに証人尋問等が行われることはありません。

 そうすると、三審制とはいうものの、実務上は第一審の審理がとても重要であることが分かるかと思います。

 弁護士小川武士

 
 

投稿者 大宮桜木町法律事務所

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