事務所ブログ

2014年5月 8日 木曜日

公正証書の利用

お金が絡む民事事件について、当事者間で合意が成立した際に、何らかの合意書を取り交わすことがあります。

もちろん、このような合意書も私法上は有効であり、合意書に基づく支払いが滞った場合には契約違反(債務不履行)となります。

しかし、合意書の存在をもって、直ちに強制的に相手の財産を差し押さえること(強制執行)ができるわけではありません。
 
任意に履行しない相手に対しては、改めて裁判を起こして判決を取得し、判決が確定する必要があります。
つまり、勝訴の確定判決を取得し、当該確定判決を債務名義としてはじめて相手の財産に強制執行していくことが可能となります。

それでは、相手と話し合いがつき、一定の合意ができている場合でも、支払いに不安のある案件については、当事者による合意書の取り交わしでなく、常に裁判を起こさなけれならないのでしょうか。

結論からいうと、そういった場合に利用できるものとして「公正証書」があります。

公正証書は、公証役場に所属する公証人が作成する文書で、執行認諾文言付きの公正証書が作成されれば法律上確定判決と同一の効力が認められます。

公証人は、裁判官や検察官を退官された法律家が担っており、あくまでも第三者として公正証書の作成に携わります。

たとえば、養育費や長期の分割払いを要する貸金に関する合意をするような場合には、当事者間の合意書の取り交わしにとどめず、公正証書の作成を検討するのがよいでしょう(もちろん、当事者間の合意には変わりないので、公正証書によることについて相手の協力が必要です。)。

また、当事者間の合意書であれば、後日「自分の署名ではない」などと合意書の成立を争われることが考えられますが、公正証書であれば、少なくともそのような事態は防止することができます。

弁護士に依頼される際には、①相手との交渉、②公正証書案の作成、③公証役場との連絡全てについて、基本的には代理人である弁護士が行うことになります。

どのような内容の合意を、どのような形で取り交わしていくのかお悩みの方は、まずは大宮桜木町法律事務所にご相談下さい。

弁護士小川武士


投稿者 大宮桜木町法律事務所

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