事務所ブログ

2014年6月10日 火曜日

和解の制度

民事上の争いについては、和解の申立てを簡易裁判所にすることができます。
これを、即決和解の申立て(訴え提起前の和解)といいます。

争いなのに和解の申立てと疑問に思うことがあるかもしれません。

この手続の最大のメリットは、当事者間で合意ができた、または合意の目処がついた場合に、裁判所を利用して債務名義を取得する点にあります。

債務名義とは、簡単に申し上げますと、強制執行できる根拠となる書類です(代表的なのは確定判決)。
単なる合意書(弁護士同士の合意書でも)では強制執行ができないことは以前にブログでもお伝えしたとおりです。

とりわけ、建物明渡事件など、明渡しについて公正証書による債務名義の取得ができない案件については、万が一の強制執行に備えて、即決和解の申立が利用されます。

なお、建物明渡については、当事者間の合意の過程を経ずに、いきなり訴訟を提起すること(されること)もあります。その際には和解調書(和解成立の場合)や確定判決(勝訴判決が確定した場合)が債務名義になりますので、即決和解を利用することはほとんどないでしょう。

建物明渡以外の、長期の分割払いを要する案件についても、即決和解制度が利用されることがあります。この場合は公正証書による債務名義の取得も利用が可能となります。

弁護士に依頼されると全て裁判になるのではないかと思われる方がいるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
たとえば、親族間の紛争等では、しっかりと話し合い、合意ができた段階で即決和解の申立を利用することもあります。

大宮桜木町法律事務所では、もめ事は全て裁判にというスタンスはとっておりません。
事案や紛争の内容、落としどころの有無を確認し、手続きが複数考えられる場合は適切に手続を選択できるよう日々研鑽をつんでおります。

弁護士小川武士


投稿者 大宮桜木町法律事務所

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