事務所ブログ

2014年7月27日 日曜日

法律書面2

 今回は、借用書、念書といった類の書面を取り上げます。

 借用書を例に挙げますと、これは借主がお金を返すことを貸主に約束する内容になるかと思います。

 ところで、当事者間の合意のことを「契約」といいます。たとえば、物を貸すという意思表示と、借りるという意思表示が合致し、借主が物を受領すれば、民法上、消費貸借契約が成立します。

 これに対し、借用書は借主の一方的意思表示にすぎない点に違いがあります。

 借用書には以下のような危険があります。

 まず、契約書よりも形式面が不十分な借用書が多く見受けられます。たとえば、借用書を差し出した日付がない、署名はあるが、押印がないなど。
 貸主からすると、これでは後で借主から自分が作ったものではないと争われる危険性があります。

 次に、契約書よりも内容が不十分な借用書が見受けられます。たとえば、いつ借りたものか分からない(契約が特定できない。)、署名部分と金額の記載部分の署名が異なる、返済方法が書かれていないなどです。

 後日裁判で借主から契約の成立を争われると、貸した側が契約の成立を証明することになりますが、内容が不十分な借用書しかなければ、立証の問題が生じ、貸主に不利益が生じかねません。

 もちろん、借用書も証拠ですし、債務の存在を認めるものである以上、時効が中断します。

 しかし、極力、後で紛争とならないよう、特段の事情がない限り、しっかりとした契約書を取り交わした方がよいでしょう。

 因みに、消費貸借契約は要物契約ですので、貸主としては、後日争われた場合、金銭を借主が受け取った事実を証明しなければなりません。

 現金の手渡しだけですと証明が困難ですので、貸主としては口座に送金するとか、受領書をもらうなどする必要があることは言うまでもありません。

 契約書の作成等についてお悩みの方は大宮桜木町法律事務所までご相談下さい。

 弁護士小川武士


投稿者 大宮桜木町法律事務所

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