事務所ブログ

2014年8月20日 水曜日

弁護士報酬の割り増し


 今回は、事件解決までに長期間かかる場合の報酬の決め方についてお話しします。

 遺産分割調停・審判や離婚調停・訴訟のように、解決までの期間、調停回数が多数回想定される案件の場合、委任契約書上、報酬額の割り増し条項を入れることがあります。

 これに対して、短期間で解決するのが弁護士の仕事であるから期間がかかったのに報酬が割り増しされるのはおかしいという考え方もあるかと思います。

 しかし、事件自体の複雑性はもちろんのこと、遺産分割などの家事事件では、感情の争いとなることが多く、争点も拡散しがちで、どうしても解決までに相当の期間がかかることがあります。これは必ずしも代理人がコントロールできることではありません。

 そもそも、基本報酬を決定する際には原則として事件処理に要した期間等は考慮しませんので、その意味でも割り増しの余地を残すのが妥当といえます。

 因みに、旧日弁連報酬等基準も、一定の割合で増減許容額というものを設定し、増減の余地を残しております。

 もちろん、期間がかかったことによる割増しをさせていただくのは、たとえば2年,3年など相当長期間を要した場合ですし、その間に代理人として行ってきた事務処理の内容、長期間を要した理由等を加味することはいうまでもありません。
 なお、割り増しすることがあっても、割り増しの程度については、報酬額の1割ないし2割程度とすることが多いかと思います。

 最後に、解決まで長期間見込まれる案件については、代理人とは長期間のお付き合いとなります。依頼されるに当たっては、代理人の能力もさながら、代理人との相性なども考慮されるとよいでしょう。

 弁護士小川武士


投稿者 大宮桜木町法律事務所

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