事務所ブログ

2014年11月20日 木曜日

刑事事件8 勾留の理由

 逮捕による身体拘束は最大でも3日間で、それ以上の拘束は勾留という手続きとなります。
 逮捕と違い、勾留については必ず裁判官によるチェックを受けます。法律的には、勾留の必要性などについてこのときに精査され、不必要な拘束は行われないということになります。
 ところが、実際には、勾留請求が却下されることは稀です。
 もちろん勾留を請求するかどうかの段階で検察官が選別をしているということはありますが、裁判官のチェックによって解放されるということは期待できないのが現実です。

 では、なぜ裁判官によって勾留請求が却下されることが稀なのでしょうか。
 勾留は裁判官だからといって無制約にできるものではなく、法律上定められた要件を満たす必要があります。
 例えば、「被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき」には勾留することができます。
 簡単に言うと、証拠隠滅をする可能性がある場合ということです。
 ほとんどの事件では、この理由により勾留がなされます。
 一般人の感覚からすると、本人が事実を認め、反省の弁を述べている場合なら心配ないと思うかもしれませんが、そうはなりません。
 事件自体については認めても、細かい事情に関する部分などについて証拠隠滅等をするかもしれないということで勾留されるのが一般的です。
 警察などからすれば、証拠隠滅されてはたまらないというのは事実ですが、他方で、捜査が全て終わっているという場合でもない限りは、細かい事情に至るまでの事実について隠滅の「可能性」もないとするのは難しいと言えます。
 法律には解釈の指針などは書かれるものではありません。広く考えるか狭く考えるかは「解釈」次第です。
 その是非はともかくとして、一度身体拘束をされてしまうと解放されにくいというのは実情と言えるでしょう。

 弁護士 松島俊行

投稿者 大宮桜木町法律事務所

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