事務所ブログ

2015年2月 2日 月曜日

使用貸借6 賃貸借か使用貸借か

賃貸借か使用貸借かの争い

本来,賃貸借か使用貸借かの線引きは明確であるはずです。
というのも,賃貸借は地代等を支払うのに対し,使用貸借は無償だからです。

しかし,明確な使用収益の対価ではないものの,借主が何らかの経済的負担をしている場合に賃貸借か使用貸借かが問題となることがあります。

たとえば,親族の土地建物を使用している借主が,賃料ではなく,土地建物にかかる固定資産税を負担していたとします。
この場合は,固定資産税を支払っているのだから賃貸借だといえるのでしょうか。

いざ争いとなった場合,借主としては,賃貸借であると主張したいところです。
というのも,賃貸借は,借地借家法が適用されると,使用貸借に比べ,はるかに借主の立場が守られているからです。

結論から申し上げますと,この点については最高裁の有名な判例があり,以下のように判示しています。

「固定資産税等の支払いを負担する等の事実があるとしても,右負担が建物の使用収益に対する対価の意味をもつものと認めるに足りる特段の事情のない限り,当該貸借関係は使用貸借であると認めるのが相当である。」

つまり,特段の事情のない限り,固定資産税の負担のみでは使用収益の対価とはいえず,そうである以上,賃貸借に該当しないということになります。 

経済的負担をしていれば賃貸借が認められるというわけでない点に注意が必要です。

大宮桜木町法律事務所 弁護士小川武士
電話 048-783-3523
メール info@os-law.jp

投稿者 大宮桜木町法律事務所

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