事務所ブログ

2015年10月13日 火曜日

空き家問題と成年後見


今年の5月に「空き家対策特別措置法」という法律が施行されました。
これまで,空き家についても,住宅用地の固定資産税特例制度が利用され,誰も住まない実家などの空き家をそのままにしておいても税金の優遇を受けることができました。

たとえば,固定資産税額を計算する際の課税標準額が1戸あたり200平方メートルまでの住宅用地なら,評価額の6分の1に下がり,税金は安くなります。

しかし,今回の「空き家対策特別措置法」によって,倒壊の危険や衛生上問題がある空き家を市町村が「特定空き家」に認定し,持ち主に対し改善を促すなど一定の強制的な措置ができるようになりました。

加えて,空き家の修理を怠るなど一定の場合,固定資産税の優遇措置を受けることができなくなりました。

遺産分割でも,相続人の全員が空き家の実家所有を希望せず,さりとて買い手もなかなかつかず,かえって管理費用や税金の負担だけ増えるというケースはよくあります。

そうしますと,今後は,親の生前に空き家を処分しようという動きがでてくるかもしれません。
たとえば,認知症の親が長い間施設に入居していて実家が空き家になっている場合で,かつ親に判断能力がない場合,そのままでは不動産を売却することができません。

この場合は家庭裁判所に成年後見の申立てを行うことになり,今後は空き家の処分を目的とする後見申立てが増えてくるかもしれません。

ただし,後見人が就任した場合,空き家であっても「本人が現在は施設入所中であるが,入所直前まで居住していた建物の処分」は,居住用不動産として裁判所の許可が必要となりますので,注意が必要です。

大宮桜木町法律事務所
弁護士小川武士
電話  048-783-3523
メール info@os-law.jp



投稿者 大宮桜木町法律事務所

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