事務所ブログ

2016年3月18日 金曜日

弁護士は六法全書を暗記しているか? 裁判の休止


弁護士は,六法全書をすべて暗記しているわけではありません。特に訴訟手続については,実際に経験しながら覚えていくこともあります。

たとえば,「裁判の休止」を取り上げてみたいと思います。

裁判を起こしても,裁判と並行して裁判外で相手と交渉を行い,和解に至ることがあります。
その場合,原告は,裁判外で合意書を取り交わし,被告からの支払を確認した後に裁判を取り下げます。

訴え→裁判外の交渉→裁判外の合意→入金→訴えの取下げ

先に裁判を取り下げてしまうと,万一支払いがなかった場合に,問題が生ずるからです。
同様のケースで,裁判所が職権で裁判を「休止」処理することがあります。

「休止」の扱いをする場合,裁判所は事実上,次回裁判を指定しますが,原告・被告とも出廷はしません。
この場合,その日から1か月以内に期日指定の申立てをしないと,訴えは取り下げがあったものとみなされることになります。取り下げ擬制といいます。
その根拠は,民事訴訟法第263条となります。

訴え→裁判外の交渉→裁判外の合意→休止→1か月以内に入金→取下擬制

裁判所の都合で,入金前に裁判の期日(日程)を入れざるを得ない場合に利用されることがあります。

民事訴訟法第263条
当事者双方が,口頭弁論若しくは弁論準備手続の期日に出頭せず,又は弁論若しくは弁論準備手続における申述をしないで退席若しくは退廷した場合において,1月以内に期日指定の申立てをしないときは,訴えの取下げがあったものとみなす。当事者双方が,連続して二回,口頭弁論若しくは弁論準備手続の期日に出頭せず,又は弁論若しくは弁論準備手続における申述をしないで退廷若しくは退席をしたときも,同様とする。

大宮桜木町法律事務所
弁護士小川武士
電話  048-783-3523
メール info@os-law.jp



投稿者 大宮桜木町法律事務所

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