事務所ブログ

2016年7月22日 金曜日

相続の放棄と遺産分割


日常的に使われる「相続の放棄」

日常的に「相続の放棄」という言葉が交わされることがありますが,実はそこで交わされる「相続の放棄」と法律上の相続の放棄は必ずしも同じ意味で使われおりません。

日常的に使われる「相続の放棄」として,以下のようなケースがあります。
たとえば,遺産としてさいたま市内に不動産があった場合で,相続人は長男埼玉太郎,二男桶川二郎の2名だとします。

この場合,本来,二男桶川二郎には2分の1の法定相続分があるわけですが,長男が不動産を取得し,二男は代償金ももらわない形で遺産分割協議書に署名押印するケースがあります。

つまり,法定相続分(権利)があるにも関わらず,何からの事情で権利を放棄したという意味で「相続の放棄」という言葉が使われることがあります。
もちろん,このような取り決めも法律的には有効ですし,家庭裁判所の許可も必要ありません。

民法915条の相続放棄

一方,民法915条の相続放棄は,簡単に言いますと,通常,被相続人にさしたる遺産がなく,むしろ借金がある場合に,その借金から解放されるため,家庭裁判所に申述する手続を意味します。

被相続人の残した借金は,法律上当然に法定相続分に従って相続人に受け継がれます。
たとえば,父親鴻巣三郎が500万円の借金を残して死亡した場合で,相続人が長男,二男の2名の場合,長男,二男は協議するまでもなく,250万円ずつ借金を受け継ぐことになります。
これは相続人が勝手に相続の割合を取り決め,債権者の利益を害することを防ぐ必要があるからです。

これに対し,相続人が借金から免れるための制度として相続放棄があります。相続の放棄は家庭裁判所に相続放棄申述の手続をとらなければなりません。

この申述手続には期限があります。

民法915条
相続人は,事故のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に,相続人について単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。
但書省略


さしたる遺産がないからといって,遺産の調査を怠ってはいけないということになります。

大宮桜木町法律事務所
弁護士小川武士
電話  048-783-3523
メール info@os-law.jp

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL

2016年7月19日 火曜日

事務所夏休み


大宮桜木町法律事務所は,8月12日,15日に事務所としての夏休みをいただくことになりました。

ご迷惑をおかけしますが,何卒宜しくお願いいたします。

大宮桜木町法律事務所
電話  048-783-3523
メール info@os-law.jp

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL

2016年7月13日 水曜日

財産管理人研修に参加しました。 大宮|弁護士|相続ブログ

大宮桜木町法律事務所では,埼玉弁護士会が主催する財産管理人研修に参加して参りました。

研修では,さいたま家庭裁判所裁判官,書記官の方から講義をいただきました。

財産管理人には,相続人が不存在の場合に選任される相続財産管理人,裁判を起こす際に被告となる者の所在が不明の場合等に選任される不在者財産管理人があります。広い意味では成年後見人も財産管理人に含まれるかと思います。

その中で,今回は相続財産管理人の管理業務等についてお話をいただきました。

管理人に選任された場合,弁護士は,対象の被相続人の財産を管理する立場として,管理の結果を一定の期間ごとに報告していきます。

たとえば,被相続人の残した不動産の売却,預金,株式及び投資信託等の換価,債権者への弁済,永代供養,お墓の問題など様々な業務を行っていきます。今回,報告を受ける裁判所の立場からのお話を聞くことができ,大変有意義でした。

また,管理業務のみならず,対象の被相続人に資産がない場合の予納金の額,相続財産管理人選任の申立における管理人推薦の可否など,普段頭を悩ませる問題について,分かり易く講義をいただくことができました。

というのも,ご相談者から,遺産分割をしたいのだけれども,相続人の一人が既に死亡しており,戸籍調査をしたところ相続人がいない(相続人がいてもみな相続放棄してしまった。)ので協議ができなくて困っているというご相談を受けることがあります。

このときに,当該相続人に相続財産管理人をつけてほしいという申立てを家庭裁判所に行うわけですが,問題点として,①申立人側で人となりを知り,信頼できる弁護士を推薦することができるか,②申立てに当たって,それなりの額の予納金を納付することになりますが,その予納金額を払うことが難しい場合に裁判所と協議の余地があるかという問題に直面することが結構あのです。

①については,さいたまの裁判所の運用では,一律弁護士会推薦の形をとり,申立る側からの推薦は認められておりません。また,②については,原則として裁判所の運用金額となりますが,例外的に考慮される余地はあるようです。

大宮桜木町法律事務所
弁護士小川武士
電話  048-783-3523
メール info@os-law.jp

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL

2016年7月 4日 月曜日

2級FPの試験に合格しました。

2級FP(2級ファイナンシャルプランニング技能士)の試験に、学科、実技とも合格しました。

既に3級FPには合格していましたが、今回、2級FPを取得して、ステップアップできました。

試験は、学科試験と、実技試験が行われ、両方に合格する必要があります。

試験範囲は、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継の分野にわたります。

実技試験は、資産設計提案業務で、関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャルプランニングなどが試験範囲です。

2級FPの勉強を通じて、本業以外に、知識の幅を広げることができたと思います。

今後も、研鑽に励んでまいります。

大宮桜木町法律事務所
弁護士 山下紘司
電話048-783-3523

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL

2016年6月29日 水曜日

弁護士に依頼する必要が高いケース

弁護士依頼の必要性が高いケースとは?

弁護士に案件を依頼するということは,それなりの費用がかかります。
もちろん,離婚調停などでまずはご自身でということもあろうかと思いますが,弁護士に依頼した方がよいか否かの判断基準の一つとして,相手方との対等性の有無を検討いただくとよいと思います。

弁護士に依頼する理由
たとえば,離婚調停で既に相手に代理人弁護士が就いている場合,法律の知識や交渉能力,書面作成能力などで弁護士に立ち向かうことは基本的に難しいでしょう。
なぜならば,弁護士は離婚事件などを専門的に扱っている一方,調停委員が弁護士の就いていない当事者の味方をしてくれることもないからです。

また,交通事故で,相手加害者の交渉窓口には通常保険会社が登場します。これは示談代行という制度に基づき特別に許されているものです。

この場合,保険会社担当者は,相当程度の保険知識,医療知識及び実務経験がありますので,立ち向かうことは基本的に難しいでしょう。

特に,交通事故は,多くの事故を適正に処理するため「基準」が設けられており,その基準に基づいて交渉等が進められていく点に特長があります。
基準には裁判基準もあれば,保険会社の内部基準もあり,理解するのは複雑です。

そのような基準や実務を知らない交通事故の被害者が,たとえば,「代車期間は1週間が相場だ。それ以上は対応できない。」,「3か月通院したのだからそろそろ通院はやめてほしい。それが相場だ。十分通ったでしょう。」と保険会社から言われたときに明確に反論することは難しいでしょう。

因みに,弁護士であれば,前者については裁判基準や裁判例を検討して反論しますし,後者であれば,担当の医師宛て医療照会を行い,通院の継続の必要性を独自に調査して主張していきます。

最後に
このように,ご自身の相手方との間で,対等関係にない場合には,やはりこちらも弁護士の依頼を検討した方がよいことになるでしょう。

さいたま市交通事故離婚のご相談は 
大宮桜木町法律事務所
弁護士小川武士
電話  048-783-3523
メール info@os-law.jp

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL