事務所ブログ

2014年10月31日 金曜日

弁護士費用

弁護士費用は、通常、着手金・報酬金の2段階でいただくことになります。

着手金は、ご依頼時にいただく費用となります。
一方、報酬金は、事案終了時に成果が出た場合にいただく費用となります。
実費は通信費や交通費等となりますが、原則として事案終了時にまとめて精算します。

弁護士費用について、「依頼した後も打ち合わせごとに相談料がかかるのでしょうか。」とか、「書面作成費用がかかるのでしょうか。」というご質問をいただくことがありますが、それらは着手金の中に含まれており、別途費用をいただくことはありません。

これに対し、着手金・報酬金という報酬体系ではなく、タイムチャージで弁護士費用をいただくこともあります。

この場合は、着手金、報酬金はいただかず、案件処理にかかわった時間で弁護士費用を算定します。

一般民事事件でタイムチャージ制を利用することは多くないと思いますが、訴額(請求する額、請求されている額)が小さい場合であるものの、法律的に複雑な事案などでは、タイムチャージ制を利用することもあります。

いずれにしても、大宮桜木町法律事務所では、今後ともご依頼時に弁護士費用の説明を丁寧に行っていきたいと考えております。

弁護士小川武士

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL

2014年10月28日 火曜日

最高裁の判例(労働事件の重要判例)

先日、労働事件で重要な最高裁判例(以下、「本件」といいます。)が示されました。

 本件では、理学療法士である原告が、第二子を妊娠をしたことから、事業主に対し、労働基準法65条3項に基づく妊娠中の軽易な業務への転換を求めました。それに当たり、それまでの副主任(管理職)の職位を免ぜられたのですが、育児休業の終了後も副主任に任ぜられなかったことなどが男女雇用機会均等法9条3項の不利益取り扱いに当たるとして提訴したものです。

 労働基準法65条3項
「使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。」

男女雇用機会均等法9条3項
「事業主は、その雇用する女性が妊娠したこと、出産したこと労働基準法第65条第1項の規定による休業をしたことその他の妊娠又は出産に関する事由であって厚生労働省で定めるものを理由として、当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取り扱いをしてはならない。」。

 最高裁は、男女雇用機会均等法9条3項の不利益変更の禁止が単なる努力義務でなく、違反すれば当該措置が無効となる「強行規定」であることを前提として、不利益変更に当たるか否かについて以下のような原則・例外の判断基準を示しました。

原則
「一般に降格は労働者に不利な影響をもたらす処遇であるところ、上記のような均等法1条及び2条の規定する同法の目的及び基本的理念やこれに基づいて同法9条3項の規制が設けられた趣旨及び目的に照らせば、女性労働者につき妊娠中の軽易業務への転換を契機として降格させる事業主の措置は、原則として同項の禁止する取り扱いに当たるものと解される」

例外1
「当該労働者が軽易業務への転換及び上記措置により受ける有利な影響並びに上記措置により受ける不利な影響の内容や程度、上記措置に係る事業主による説明の内容その他の軽易や当該労働者の意向等に照らして、当該労働者につき自由な意思に基づいて降格を承諾したものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するとき」

または

例外2
「事業主において当該労働者につき降格の措置を執ることなく軽易業務への転換をさせることに円滑な業務運営や人員の適正配置の確保などの業務上の必要性から支障がある場合であって、その業務上の必要性の内容や程度及び上記の有利又は不利な影響の内容や程度に照らして、上記措置につき同項の趣旨及び目的に実質的に反しないものと認められる特段の事情が存在するとき」
には男女雇用機会均等法9条3項が禁止する取り扱いに当たらない。

 本件の高裁判決では、副主任を免じた措置は、原告の同意を得た上での人事配置上の必要性に基づく裁量の範囲内であるとして原告の請求を棄却しました。

 しかし、最高裁は、本件の事実関係を上記判断基準にあてはめた上で、上記例外1,2の特段の事情の存在について十分審理されておらず、審理不尽の結果、法令の解釈適用を誤った違法があるとして、高裁に差し戻しをしました。


 弁護士は、法律の条文とともに、「判例」も重視します。とりわけ、最高裁の判例で判断基準等が示されると、それをもとに交渉、裁判等が進んでいくことになりますので、必須の知識となります。
 判例については、単に知識として知っているレベルもありますし、重要な判例については、学者や実務家の評釈を読み込むことになります。

 また、案件に臨むときには、必ず、類似の裁判例があるかも調査します。つまり、類似事案でこちらに有利な判断が示されている裁判例があれば、それを説得材料として主張していくわけです。また、どのような事実を重視して判決を書いたかも参考になります。
 
弁護士小川武士

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2014年10月27日 月曜日

刑事事件5 刑事事件に対するイメージ

 刑事事件は、どちらの立場から事件を見るかによって全く異なったイメージを持ちやすいものです。
 ひとつは、悪いことをした人が裁かれるというものです。
 警察を取り上げたテレビ番組などを観ていると、取り上げられる「犯人」の態度などに怒りを覚えることもあるでしょう。
 こうした見方をすると、「犯人」を厳しく罰するべきだと思い、被疑者、被告人の権利保護についての決まりをおかしいと感じるかもしれません。
 しかし、「犯人」は無実かもしれません。
 自分が突然身に覚えのないことで逮捕されたら、と考えると分かりやすいと思います。
 実際にそうした立場になってみないと想像するのは難しいかもしれませんが、こうした立場からすると、現在の制度、運用は被疑者、被告人の権利を十分に守れているものとは到底言えません。
 立場としてはそれぞれあり得るわけですが、刑事事件の大原則として「無罪推定」というものがあります。
 有罪とされない限りは無罪と推定されるというものです。この原則からすると、後者の見方が基本であり、本来は、制度や運用もそれを踏まえたものでなければなりません。

 弁護士 松島俊行

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2014年10月26日 日曜日

出張

弁護士は裁判、現地調査、関係者との打ち合わせ、交渉、契約締結、決済などで遠方に出張することがあります。

今回は仙台に出張してきました。

土曜日ということもあって、日本三景の松島まで足を運んでみました。
現在は被害の後は見えませんでしたが、震災当時の写真をみると大変な状況だったようです。



弁護士小川武士

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL

2014年10月23日 木曜日

刑事事件4 検察官

 ドラマの題材にもなっている「検事」ですが、事件を担当する検察官が検事とは限りません。
 検事以外にも、副検事や検察事務官が検察官として取り調べなどを行うことがあります。
 副検事などと区別するために検事のことを「正検事」などと言ったりすることもあります。
 司法試験に合格し、司法修習を終えると、いわゆる法曹三者と呼ばれる、裁判官、検察官及び弁護士のいずれかになれるのですが、ここで検察官になる人は正検事になります。
 副検事などは司法試験に合格してなっているわけではなく、通常は検察庁に公務員として普通に就職し、検察事務官として経験を積んだ人がなっています。

 検察官の仕事は、特捜部のような例外を除いて、一定以上の規模の検察庁だと捜査と公判に分かれます。
 捜査は、警察からの捜査資料を精査し、被疑者を取り調べ、事件の処分を決めます。
 公判は、捜査担当の検察官が起訴した事件について、裁判に出廷するなどします。
 事件の担当が起訴を境に代わるわけですが、取り調べをした人が裁判にも出ると思っている人も多く、弁護をしている人に捜査を担当する検察官と裁判に出廷する検察官は別人だと説明すると驚かれることもあります。

 弁護士 松島俊行

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