事務所ブログ

2014年11月29日 土曜日

刑事事件12 保釈

 保釈や保釈金という言葉を聞いたことはあるかと思います。
 刑事事件で身体拘束されている人が、その拘束を解いてもらうための手続きです。
 拘束をされていても、起訴されるまでは保釈の請求はできません。
 法律上、検察官により起訴をされて、裁判を受けることが正式に決まった後である必要があります。
 逮捕、勾留と勾留延長がなされた後に起訴された場合、拘束から23日程度で請求できるようになります。

 起訴され、保釈が請求できるようになっても、保釈が認められるかどうかは全く別の話です。
 保釈の可否は裁判官又は裁判所が判断します。
 もともとその必要性があるものとして勾留されていますので、それが覆らなければ許可は出ません。
 許可が出たとして、次は保釈保証金を納付する必要があります。いわゆる保釈金と呼ばれるものです。
 保釈許可決定で定められた金額を裁判所に納付する必要があります。
 100万円を下回ることはほとんどありません。事案などの事情に応じて高額になります。
 ただ、納付した保釈金は、逃げたりしないできちんと裁判を受ければ後日、全額返してもらえます。
 また、頻繁にあることではありませんが、ひとまずは許可が出たとしても、これに対して検察官が不服申立をしてくることがあります。
 この不服申立が認められ、保釈請求が却下されてしまうこともあります。

 弁護士 松島俊行

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL

2014年11月27日 木曜日

刑事事件11 起訴・不起訴

 事件について、正式な裁判を受けさせることにするか、略式裁判と呼ばれる罰金刑とするか、それとも不起訴として裁判は受けさせないで済ませるか。
 これらを事件の処分を決めるなどと言ったりしますが、決めるのは事件を担当する検察官です。
 ちなみに、警察官には処分を決める権限は一切ありません。
 ドラマなどでは、取り調べの際に、警察官が自白すれば処分を軽くしてやるといったようなことを言うことがありますが、実際にはそもそもそんな権限はないのでできるわけもありません。

 起訴された際に勾留されていれば、起訴後も自動的に勾留が継続されます。
 ただ、起訴後の勾留に対しては保釈の請求ができるようになります。
 逆に言うと、保釈されない限りは拘束が続きます。 
 起訴されると、それまでは被疑者と呼ばれていたものが、被告人という名称に変わります。
 一般的な事件ですと、起訴から1か月半程度後に裁判が行われます。
 事件について認めている、いわゆる自白事件だと1度の裁判で審理が終わり、あとは判決の言い渡しだけということになりますが、否認事件の場合は何度も裁判が行われ、相当な期間がかかることもあります。

 不起訴の場合は、勾留されていれば釈放されます。
 勾留されていない在宅事件だった場合は、特に何かがあるわけではありませんが、捜査が終了します。

 弁護士 松島俊行

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2014年11月26日 水曜日

刑事事件10 取調べ

 事件の被疑者にされると、警察や検察による取調べを受けます。
 なお、テレビなどで容疑者という用語が使われていますが、これは法律上の用語とは異なります。
 取調べの中身はブラックボックスになってしまっています。
 外に出るのは、取調べの結果作られた供述調書と呼ばれる書類だけです。
 取調べ状況の録音・録画の試みも始まってはいますが、対象となっているのはごく限定的な事件のさらに限定された部分だけです。
 違法な取調べが行われていないかどうかなどを客観的に検証する手段はありません。
 仮に暴力を振るったなど取調べに関して違法な行為があったとして裁判の際などに問題としても、取調べを行った警察官などを法廷に呼び、当然その警察官は違法なことはしていないと言うわけですが、それを聞いて、違法なことはなかったとされて終わるのが一般的です。

 取調べには弁護人の立ち会いも認められていません。
 立ち会いを禁じるような法律などはありませんが、警察などは絶対に認めません。
 この点、身体拘束されていない在宅事件の場合は、立ち会いを認めないなら取調べを受けないと言うことはできますが、そうした場合、警察は、立ち会いがあれば取調べは受けるといっている点は無視して、取調べのための出頭を要求する警告を何度もして、逮捕をちらつかせることになります。
 これも「人質司法」の利用の仕方のひとつと言えるでしょう。

 弁護士 松島俊行

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2014年11月24日 月曜日

離婚の弁護士費用 3

   今回は離婚の財産分与が主な争点となる案件の弁護士費用(一例)についてご説明します。
 
  主婦の方からご依頼を受けたケースです。
  離婚することや親権について当事者間に争いはありませんが,夫が夫婦の共有財産を明らかにしてくれませんでした。
  そこで,財産分与の処理を中心に当事務所にご依頼があったとします。
  弁護士が交渉や財産の調査をした結果,夫側に共有財産として2000万円があったことが判明し,調停の結果,財産分与として1000万円を獲得しました。

 (1)着手金
    基本着手金  30万円(交渉+調停)
        加算着手金  0円
             このケースでは,受任時に共有財産の総額が不明であったため,加算着手金は事件解決時に報酬と併
             せていただく契約にしました。
        →着手金の目安は30万円となります。

 (2)報酬金
       基本報酬金  30万円
       追加報酬金  40万円
        計算式:1000万円×4パーセント=40万円
     
       追加着手金   20万円
          計算式:1000万円×2パーセント=20万円
       →報酬金及び追加着手金の目安は90万円となります。

  財産分与は、まず相手方から対象財産の開示を受けることが必要となります。相手 方が回答しない場合には裁判所の調査嘱託などの手続をとって財産を調査していきま す。
    また、財産が開示されたとしても、特有財産であるか否かが争われることもあります。
    財産分与でお悩みの方は弁護士に相談するのがよいでしょう。

   弁護士 小川武士

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2014年11月21日 金曜日

刑事事件9 「人質司法」と言われる理由

 日本の刑事司法は「人質司法」だと批判されることがあります。
 簡単に言うと、逮捕・勾留による身体拘束が、事件について自白させることなど捜査機関に利用されている仕組みです。
 これは法律的にはどのような仕組みによるものでしょうか。
 ポイントとなるのは、勾留の理由です。
 罪証隠滅のおそれ、つまり証拠隠滅をする可能性がある場合は勾留することができるとされています。
 ここで、仮に身に覚えのないことで突然逮捕されたとします。
 えん罪ですので、当然そんなことはやってないと言うことになります。法律的には「否認」と言われます。
 ところが、そうすることで罪証隠滅のおそれがあるとされやすくなってしまいます。
 例えば、やっていないと嘘をついているのではないか、そうすると、嘘と辻褄を合わせるために拘束をしておかないと証拠隠滅をするかもしれないなどと考えられます。
 しかし、捕まった側からすれば、身に覚えのないことなので証拠隠滅も何もありません。

 勾留される期間についても、少なくとも10日間ですが、否認ということになると延長され、20日間拘束されるのがほとんどでしょう。
 さらに、自白すれば罰金刑などで済み、長くても20日の勾留で釈放されるところが、否認ということになると正式な裁判を受けることになる可能性が高く、そうなると保釈されない限り裁判が終わるまで拘束が続きますので、20日間どころか数か月は拘束が続くことになります。
 突然20日間も仕事を休むことになったらどうなるでしょう。
 それも、20日間だけなら職場によほど理解があれば待ってくれるかもしれませんが、否認を続けて正式裁判になってさらに数か月も拘束されるかもしれません。
 保釈にしても、結局は勾留の理由と同じで、否認をしていると罪証隠滅のおそれがあるとされやすく、認められにくいのが現実です。
 仕事はクビになり、家族の生活はぼろぼろになるかもしれません。
 そうでなくても、突然日常生活から引き離され、自由のない特異な環境に置かれるというのは肉体的にも精神的にも大きな負担となるものです。
 そうなると、早期の釈放によって自分と家族の生活を守るためには、やっていないことでもやったと嘘をつくこともやむを得ないと思えてしまうこともあるでしょう。
 このように、法律上の仕組みを利用し、自身の身柄を人質に自白などを迫られる状況が作られることから「人質司法」と呼ばれるわけです。

 弁護士 松島俊行

投稿者 大宮桜木町法律事務所 | 記事URL

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