事務所ブログ

2015年3月31日 火曜日

離婚 婚姻費用9 自宅の住宅ローンと別居先家賃を二重に払っている場合

 前回と異なり,妻が別居,夫が自宅に居住しており,妻の家賃,住宅ローンを夫が負担しているとします。

 この場合,夫は,算出された婚姻費用から妻の家賃負担全額を差し引くよう求めることはできるでしょうか。

 この場合,算出された婚姻費用から妻の家賃を全額差し引くことができます。
 たとえば,算出された婚姻費用が15万円で,妻の家賃が7万だとすると,毎月支払う婚姻費用は8万円となります。

 前回の夫別居,妻自宅のケースでは,算出された婚姻費用から住宅ローンの全額をさらに差し引くことはできないと説明しました。
 妻別居,夫自宅のケースでは家賃の全額が差し引かれることになりますが,前回のケースと今回のケースは何が違うのでしょうか。

 ポイントは差し引かれる住居費が住宅ローンか否かです。
 住宅ローンの返済は,夫婦の共有の資産を形成している側面があります。これは別途財産分与で検討すべき問題といえます。
 また,住宅ローン全額が差し引かれてしまうと,婚姻費用を受け取る側の受取額がわずかとなって相当でないという価値判断もあります。

 であるから,前回のケースでは住宅ローン全額を差し引くべきではないということになります。

 婚姻費用を支払う側は,上記の点も頭に入れた上で(アドバイスを受けた上で),婚姻費用に関する交渉,話し合いを行う必要があります。

大宮桜木町法律事務所 弁護士小川武士
電話  048-783-3523
メール info@os-law.jp

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2015年3月30日 月曜日

離婚と婚姻費用8 自宅の住宅ローンと別居先家賃を二重に支払っている場合

算定表を利用すれば,どなたでもある程度の婚姻費用(生活費)の額を算出することができます。

実際に,弁護士を就けずに婚姻費用の分担調停を申し立てる方も多くおられます。

しかし,婚姻費用(生活費)の算出も単純とはいえません。たとえば,夫婦の一方が二重に住居費を負担しているケースが問題となります。

たとえば,夫が自宅を出てアパートを借り,妻が夫婦で暮らしていた自宅にそのまま居住しているケースをみてましょう。

自宅には住宅ローンが残っており,住宅ローンは夫名義の口座から自動引き落としされ,家賃も夫が払っているとします。

この場合,夫は,算出される生活費(婚姻費用)から住居費(住宅ローン)を差し引くよう求めることができるでしょうか。

この場合,夫は,自己の住居費と妻の住居費を二重に支払っていることになります。

したがって,算定方式により算出された金額から「権利者の総収入に対応する標準的な住居関係費」を差し引くのが相当とされています。
根拠は当事者間の公平です。

たとえば,算定方式によって算出された婚姻費用(生活費)の額が15万円だとします。
そして,権利者の総収入が150万円だとすると,住居費は3万円弱となります。

その結果,15万円から3万円を差し引いた額の12万円が支払われるべき婚姻費用(生活費)となります。

婚姻費用(生活費)の負担,請求でお悩みの方は,弁護士にご相談されるとよいでしょう。

大宮桜木町法律事務所では,ご依頼を前提としない段階での法律相談にも応じております。
依頼しないと相談してはいけないことはありません。法律相談を是非ご利用下さい。


大宮桜木町法律事務所 弁護士小川武士
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2015年3月26日 木曜日

婚姻費用7 同居しながら婚姻費用を請求できるか 離婚できるか

 たとえば夫婦が同居している状況で,夫が生活費を支払わない場合,妻は夫に対し,婚姻費用の請求ができるでしょうか。

 実務的には,算定表は別居している夫婦間の婚姻費用を算定することを前提としています。したがって,夫婦が同居している場合,原則として算定表を使用することはできません。

 このように,同居中は算定表に基づく婚姻費用の請求が原則できないということになりますが,そもそも同居した状況で離婚は認められるでしょうか。

 もちろん,当事者が離婚することに同意していれば同居していても離婚は認められます。 しかし,一方が離婚を争う場合には法律上の離婚原因が必要となります。
 たとえば,浮気などです。
 
 ところが,法律上の離婚原因が明確でないと,調停での交渉も有利に運べない可能性があります。

 たとえば,「離婚理由が明確でない場合,裁判に持ち込まれると離婚できるか分からない,離婚については夫(妻)も譲歩していることだから,慰謝料の点は譲歩してほしい」などです。

 そうすると,せっかく調停を申し立てても,婚姻費用は満足に支払われないのみならず,離婚調停も有利に運ぶことができない可能性があります。

 そこで,明確な離婚理由がない場合どうすればよいかというと,やはり別居を検討いただくことになります。

 というのも,長期間の別居の事実は,「婚姻を継続し難い重大な理由」として法律上の離婚理由に当たるからです。

 結局,同居中の夫婦で,婚姻費用の請求及び離婚を求める場合には,別居を検討していただく必要があります。
 
 なお,上記は法律上の観点からの助言であって,別居に踏み切れない事情のある方も多いかと思いますので,軽々に別居をすすめることができないことはいうまでもありません。

大宮桜木町法律事務所 弁護士小川武士
電話  048-783-3523
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2015年3月25日 水曜日

相続と遺言書の作成

お亡くなりになった後、相続人たちが遺産をめぐってもめないようにするには、遺言書を作成しておくことが大切です。
適正な遺言書があれば、相続において遺産分割をめぐる紛争を予防することができます。

多額の財産がある場合はもちろんですが、そうでなくても、たとえば、遺産となる財産の多くが自宅不動産で占められていて複数の相続人がいるケースでは、自宅不動産を誰が取得するか、取得する人を決めても他の相続人の分け前をどうするかなど、諸問題をあらかじめ考え、遺言書で筋道を示しておく方が安心できるでしょう。

遺言書はご自身で作成することもできますが、弁護士が遺言書の作成をサポートすることもできます。

遺言書には、法律上、複数の種類がありますので、ご相談の際には、ご希望に沿う形の遺言書を検討していきます。

大宮桜木町法律事務所 
弁護士 山下紘司
電話 048-783-3523
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2015年3月24日 火曜日

婚姻費用6 義務者が自営業者の場合

 自営業者が義務者である場合,婚姻費用はどのような資料に基づき算定されるの
でしょうか。

 自営業者の場合,毎年確定申告をされていると思います。
 そこで,自営業者は,確定申告書を収入の裏付証拠として使用することになります。

 具体的には,確定申告書の「課税される所得金額」で総収入をみることになります。
 「収入金額(売上金額)」が総収入となるわけではありません。

 つまり,収入金額から経費等を差し引いた額が婚姻費用を算定する上での総収入となります。
 そうすると,税金対策等で不相当に経費が多くついている場合や,多くの控除がなされている場合,婚姻費用を算定する上で,不相当に義務者の総収入が低くなりかねません。
 
 このような場合,現実に支出されていない項目は控除すべきではなく,個別具体的な検討が必要とされます。

 たとえば,現実に支出されていない項目として,青色申告特別控除や配偶者控除,扶養控除,基礎控除などが挙げられます。
 婚姻費用を決める上では,これらの支出は控除せずに計算することになります。

大宮桜木町法律事務所 弁護士小川武士
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